Illustrator CC 2018で追加された新しい「プロパティ」パネルですが、使い勝手など試してみました。選択しているオブジェクト毎に表示が切り替わるのはこれまでの「コントロール」パネルと同様です。
選択しているオブジェクトによっての「プロパティ」パネルの表示
長方形を選択している時のプロパティパネルの表示です。クイック設定には「パスのオフセット」「シェイプを拡張」「重ね順」「ピクセルグリッドに整合」「カラー変更」のショートカットボタンが設けられているので、メニューから選択する手間が省けます。
従来のコントロールパネルも残されているので、比較してみます。コントロールパネルが長いので、上下に分けて記載してあります。
比較してみるとコントロールパネルの方が設定できる項目が「クイック操作」を除けば多いのが分かります。「可変線幅プロファイル」や「ブラシ定義」「グラフィックスタイル」の使用頻度が高い方はコントロールパネルの方が効率がいいでしょう。「クイック操作」も使い慣れたユーザーはショートカット操作をしてるので、それほどのメリットも無いのではと思います。
コントロールパネルでの「塗り」と「線」のカラーの設定はShiftクリックすることで「スウォッチ」と「カラー」が切り替わりますが、プロパティパネルではクリックしてパネルを表示した後に「スウォッチ」と「カラー」のボタンを押して切り替える仕様になっています。また、コントロールパネルやプロパティパネル以外のパネルでは、項目名をクリックすると設定欄がハイライト表示されるのですが、プロパティパネルでは残念ながらハイライト表示されません。従来の使い勝手に慣れているユーザーほど戸惑うところだと思います。次のアップデートとかで修正されそうな気もしますが。
その他の選択状態による表示も載せておきます。
オブジェクトを何も選択していない状態では、ドキュメントやアートボードに関する設定が表示されるようになっています。これはとても便利ですね。
少し使ってみた感想としては、初心者向けのパネルなのかなぁという印象を持ちました。パネルなので、表示/非表示はユーザーが選択できるので、使ってみて不要であれば非表示にしてしまえばいいですね。
プロパティパネルの要望としては3つほど感じました。
- クイック操作の項目がカスタマイズできるようにしてほしい
- 項目名をクリックすることでハイライト表示されるようにしてほしい
- カラーの設定はコントロールパネルと同じようにShiftクリックで切り替えられるようにしてほしい
プロパティパネルとは関係ありませんが、私の環境ではたまにIllustrator CC 2018が落ちてしまうのと、通常終了しているのに関わらず「予期しない理由で終了しました」アラートが表示されるのが気になります。