jittodesign blog

デザインやグラフィックソフト、カメラなどに関するブログです。

アドビ認定プロフェッショナルを受けてきました

約6分

アドビ認定プロフェッショナルとは

アドビ認定プロフェッショナル(Adobe Certified Professional)とは、アドビが公認する国際認定資格です。現在、実施されているのはPhotoshopとIllustratorとPremiere Proの3つで、2021/2022/2023とバージョンごとに試験が実施されています。試験はすべて、CBT方式でコンピュータ上で実施されます。前半が知識系の「選択問題」で、後半が実際にアプリケーションを使用する「操作問題」の2セクションに分かれています。CBTなので試験終了と同時に合否が確認できます。合格するとデジタル認定証が発行され、Web上で確認したり、第三者に公開したり、印刷することができます。(※2023年12月14日現在)

実は17年前に受けていた

その頃は確かAdobe Creative Expertとかいう名称だったと記憶しているのですが、2006年にInDesign CS2で受験して取得した経験があります。その頃は、InDesignを使える人も少なかったので、受けてみる価値はありそうと思って受けたのですが、印刷用途以外の問題も多く出題されて焦ったことを覚えています。
あの頃は、「Adobe InDesign CS 徹底解説(赤本)」と「InDesignプロフェッショナルテクニック CS/CS2(青本)」という2冊の本がとても役に立ちました。

更新を続けているDTPエキスパート

資格としては「DTPエキスパート」は更に前の2004年に取得して、2年おきの更新試験も受け続けています。こちらは実際に企業研修で講義しているので、ちゃんと仕事に結びついてくれました。
筆記試験が4時間(^_^;)、その後に1ヶ月掛けて実技試験があります。実技試験は昔と変わってデザイン性が問われる内容になりました。印刷業界では一番認知度の高い資格なので、印刷会社さんとの打ち合わせでも役立ちますし、広く深い内容になっています。印刷業界で働くための基礎知識というよりは、印刷業界をどうにかしてくれる人材育成という位置づけ、まさにエキスパートを育てるといった試験です。

今年の3月にPhotoshopを受験した

Photoshopはグラフィックソフトでは一番好きなソフトで、2006年の「Photoshop world conference & expo 2006 “BIG DEBAT”」に行った時の興奮が今でもいい思い出になってます。

一つの学校ではPhotoshopを中心に1年間授業をしているのですが、IllustratorやInDesignと違ってPhotoshopはとても学びづらいと思っています。印刷スキルとしてのプロファイルの扱いや画像解像度、色調補正やレタッチなどの一通りを身につけるのはもちろんなのですが、そこから先、Photoshopがちゃんと使えるって自分で自信が持てるのは時間が掛かります。一つのゴールに対しての筋書きが多いというか、学び方が難しい。教える側にとってもなかなか難しいソフトです。最近ではAIと関連した機能も搭載されてきて、Photoshop自体の機能も毎年変わってきていますし、どのように学んでもらうかは、常に悩みどころでもあります。

今年の3月にふと昔InDesignの資格を取得していたことを思い出しました。たしか生徒から資格の件で質問されたのがキッカケだったのかも。アドビのサイトで調べてみると、「アドビ認定プロフェッショナル(ACP)」と名称が変わっていますが、ちゃんと実施されていました。IllustratorやInDesignであれば出題項目が想像できるのですが、PhotoshopだとWeb用途としての問題も多いでしょうし、どんなもんだろうと興味もわいて実際に受けてみました。

特に勉強はせずに、申し込んで数日後に横浜のオデッセイ テスティング センターという会場で受験しました。CBTなので同じ時間帯にWordやExcelの試験を受けている方が多く、アドビ認定プロフェッショナルの受験は私の他にお一人いらっしゃったぐらいです。
結果は1,000点満点で合格ラインが700点のところ、973点で合格できました。前半の選択問題で全く効いたことのないカタカナのマーケティング系の用語が出てきてかなり焦りました。試験後に検索してもネットにも出てこない用語だし…。難易度としては、仕事でPhotoshopを多用している方であれば楽勝なのかなぁと思います。

そして、本日Illustratorを受験

他の学校の講師の求人募集を見ていたら、アドビ認定プロフェッショナルのIllustratorが要件として出ていました。あまり求人でアドビ認定プロフェッショナルという要件を見ることはないと思うのですが、グラフィックソフトの「Photoshop」「Illustrator」「InDesign」で比べるとIllustratorは使えて当たり前という空気がありますよね。実際には効率を求めていくと奥が深いと思うのですが。それを抜きにしてもこの3つのソフトで、わざわざ資格を取るならIllustratorの優先順位はどうしても下がってしまうかな。でも、InDesignのアドビ認定プロフェッショナルは実施されていませんので、Illustratorも取得しておこうかと思いました。
アドビ認定プロフェッショナルのサイトには、PhotoshopとIllustratorを取得すると「Adobe Certified Professional in Visual Design」という称号が認定されるそうです。どうせならInDesignも加えてほしいところですが。

1週間前に申し込んで、前回と同様横浜の会場で受けてきました。横浜スカイビルの26階でフロアからの眺めは抜群です。

横浜スカイビル26階からの眺め

結果は、1,000点満点中、合格ラインが700点で、971点で無事に合格でした。こちらも仕事でIllustratorを使っているのであれば、多分合格ラインには届くのではないかと思います。Web書き出しが入ってくるので、印刷用途でしか使っていないと落とす問題もあるかとは思います。

受けてみての感想

アドビ認定プロフェッショナルに限らず、他の資格も同様なのですが、既に現場で働いている方は資格を取ることの必要性を感じていないと思います。しかし、転職したいとかの機会があった際に、他人にそのソフトが使えることを証明するって意外に難しいものです。アドビが主催している「アドビ認定プロフェッショナル」って分かりやすいですよね。今、勉強している学生であればモチベーションにもなるでしょうし、資格を目標に学べば学び方も変わってくるでしょう。受験料金も一般で10,780円、学割で8,580円ですから、気軽に受けられると思います。

問題自体に関してなのですが、操作画面のUIが悪いのはCBTなので仕方ないとして、問題自体の和訳が設問によっては非常に不満があります。出題側の意図を掴もうと思考するのですが、やはり言葉が足りないのではないかとか、何をしてほしいのか理解できない問題がありました。CC 2024ではソフト自体のUIの和訳にも手を入れているようなので、アドビ認定プロフェッショナルの問題の和訳も精査してもらえるといいのですが。満点取れなかった愚痴にしか聞こえないかな。

Pocket
LINEで送る

コメント

*
*
* (公開されません)

Share / Subscribe
Facebook Likes
Tweets
Hatena Bookmarks
Pinterest
Pocket
Evernote
Feedly
Send to LINE