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デザインやグラフィックソフト、カメラなどに関するブログです。

InDesign CC2015を使ったインタラクティブな固定レイアウトEPUB

約6分
InDesign CC2015を使ったインタラクティブな固定レイアウトEPUB

InDesign CC2015のインタラクティブ固定レイアウトEPUB

InDesign CC2015を使用したPublish Onlineの記事を書きましたが、今回はInDesign CC2015を利用した固定レイアウトEPUBのインタラクティブ機能の再現性を確認してみました。

InDesign CC2015 「Publish Online(プレビュー)」

CC2014から固定レイアウトEPUBに対応したInDesignですが、以前は書き出し方や固定レイアウトの検証や縦組み時の英数字に関して検証しました。

InDesign CC 2014の固定レイアウトEPUB書き出し(1)

InDesign CC 2014の固定レイアウトEPUB書き出し(2)

InDesign CC 2014 固定レイアウトEPUBの不具合

InDesign CC 2014.1の固定レイアウトEPUB不具合の解消

InDesignにはアニメーションやスライドショー、ムービーやサウンドなどのインタラクティブ機能やリッチコンテンツの配置が可能ですが、固定レイアウトEPUBを書き出した際にどの程度再現できるのか、いくつかのEPUBリーダーで検証したいと思います。

InDesignドキュメントには、アニメーションパネルを使ったアニメーション、オブジェクトステートパネルとボタンとフォームを使ったスライドショー、ムービーとサウンド、ハイパーリンク(ページ/Webサイト/アンカーテキスト/メール)、複雑なアニメーションを設定しました。

001

アニメーション

アニメーションパネルを使用することでフレームに各種アニメーションを設定することが出来ます。

InDesign CCScreenSnapz002

アニメーション開始のタイミングは、タイミングパネルで設定することができます。複数のアニメーションがある場合には、タイミングパネル上で再生の順番や遅延時間などを設定できます。

InDesign CCScreenSnapz001

ページ読み込み時に再生させる以外に、ボタン化したオブジェクトにアニメーションのアクションを設定すると、ボタンをタップすることでアニメーションを開始させることができます。

InDesign CCScreenSnapz003

複数のアニメーションを配置しておきました。

InDesign CCScreenSnapz002

InDesign CCScreenSnapz003

InDesign CCScreenSnapz004

スライドショー

複数のフレームを用意し「オブジェクトステート」パネルでマルチステートオブジェクトに変換し、ボタンのアクションでステートを切り替える設定をするとスライドショーが作成できます。

03

ボタンのアクションは、「次のステートに移動」「前のステートに移動」「ステートに移動」があり、ボタンは塗りも線のカラーも「なし」にした見えないフレームを使うこともできます。

InDesign CCScreenSnapz005

ムービー&サウンド

PSDやAIデータと同様に、MP4やMP3の動画や音声データを配置することができます。メディアパネルを使うことで再生前のポスター画像の設定やページ読み込み時に再生させるかなどの設定ができます。

InDesign CCScreenSnapz007

ページ読み込み時に自動再生する以外に、ボタンのアクションで再生を開始させたり、停止/一時停止/再開/ナビゲーションポイントから再生を設定できます。

InDesign CCScreenSnapz008

ハイパーリンク

フレームや文字に対してハイパーリンクを設定することが出来ます。

InDesign CCScreenSnapz009

リンク先は、Webサイトを表示する「URL」、ドキュメント内の別のページへ飛ぶ「ページ」、指定した文字の場所へ飛ぶ「テキストアンカー」、メールソフトを起動し新規メールを開く「電子メール」などがあります。

InDesign CCScreenSnapz007

複雑なアニメーション

アニメーションを複雑に組み合わせてみたり、ムービーやボタンのアクションを組み合わせてみました。ここまでやっちゃうと再現されないと思いますが、実験。

  • アニメーションを設置したオブジェクトと別のオブジェクトをグループ化して更にアニメーションを設定したもの
  • スライドショーを設定したオブジェクトをボタンごと別のオブジェクトとグループ化してアニメーションを設定したもの
  • 配置したムービーをオブジェクトとグループ化してアニメーションを設定したもの
  • アニメーションを設定したオブジェクトを別のオブジェクトとグループ化後にアニメーションを設定しボタンのアクションで再生する設定をしたもの。

InDesign CCScreenSnapz008

 

EPUBへの書き出し

では、InDesignから固定レイアウトEPUBを書き出してみます。ファイルメニューから「書き出し」を選んで、形式から「EPUB(固定レイアウト)」を選択します。

InDesign CCScreenSnapz001

オプション画面が表示されるので、「一般」では書き出し範囲やカバー画像、目次の設定をします。

InDesign CCScreenSnapz002

 

「変換設定」では、形式や解像度を設定します。

InDesign CCScreenSnapz004

 

「CSS」や「JavaScript」は設定しないので、「メタデータ」に書誌情報を設定します。

InDesign CCScreenSnapz003

 

EPUBファイルが書き出されました。

FinderScreenSnapz001

 

インタラクティブ機能の検証

手元にある環境でインタラクティブ機能の再現を試してみました。

iPadのiBooks

MacのiBooks

MacのAdobeDigitalEditions

MacのReadium

検証結果

検証したiOS版iBooks、Mac版iBooks、Mac版AdobeDigitalEditions、Mac版Readiumのすべてで、今回設定したインタラクティブコンテンツが再現されました。iBooksで再現されることは予想していましたが、AdobeDigitalEditionsでもちゃんと再現されるのには驚きました。

PublishOnline、インタラクティブPDF、ADPS、リフローEPUB、そして固定レイアウトEPUBと、デジタルのアウトプットがどんどん増えてきました。

電子書籍ストアでのリリースベースで考えると、インタラクティブ機能を使った固定レイアウトEPUBはAppleのiBooks Storeしか選択肢は無いと思いますが、ストアでの販売以外ではオンラインでは「Publish Online」、ローカルデータとしてはインタラクティブな固定レイアウトEPUBでいろいろな用途が考えられそうです。EPUBであれば解凍して編集できますし、Edge Animateなどと連携できればいろいろとできそうです。

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