2015年6月に開催の「製本ワークショップ」の説明をします。今回のワークショップは、ポートフォリオ手製本で一般的な無線綴じ製本をレクチャーするのと、布製ブックカバーへのスクリーン印刷の2本立てです。
ポートフォリオの製本方式
手製本では、今回の「無線綴じ」以外に「中綴じ」「平綴じ」「上製本」などがあります。1番簡単なのが「中綴じ」で、背をホチキスで留めて三方断ち(天・地・小口を断裁)をすれば完成です。平綴じもノド側をホチキスで留めて三方断ちをすれば完成します。
無線綴じの流れ
「無線綴じ」の大まかな手順は、下記になります。
- トンボ付きでプリントする
- ページ毎に断裁する
- 背に切り込みを入れる
- 表紙と背を接着する
- 三方断ち
本文ページの準備
今回は判型をA5とし、B4の用紙にトンボ付きで見開きでプリントし、センタートンボで断裁することでB4から4ページ分を使うことにしました。本文ページは合計40ページとしました。
今回は遊び紙として、柄の用紙を使用します。
背の切り込みを入れます。本文と遊び紙をノド側で揃えたらクリップかガチャックで固定します。
更に木の板に挟んで輪ゴムで個性します。金ノコを使って背に切り込みを入れていきます。
10mm間隔で深さを3mm程度としました。
表紙の準備
表紙の用紙は四六判の原紙を用意したので、B4サイズに裁断します。
通常のトンボ以外に、本文の幅+1mmを背幅として折りトンボを付けてプリントします。
背幅の折りトンボとノドから10mmの位置に折り目を入れておきます。
背幅は折り目で折っておきます。
ワークショップでの作業
今回のワークショップでは、「無線綴じ製本」と「スクリーン印刷」を行います。
無線綴じ製本
無線綴じは以下の手順で進めます。
- 本文の背の切り込み
- 本文へホットメルトシートを付ける
- 表紙をくるむ
- クッキングペーパーを当てる
- アイロンで背とノド側を温めて、ホットメルトシートを溶かす
- ホットメルトシートを冷まして接着する
- 三方裁ち(天・地・小口)
- 表紙を折り目で折る
スクリーン印刷
ブックカバーを用意してあるので、布にスクリーン印刷をします。
- ブックカバーに厚紙を当てます
- スクリーン版を布に当て、位置合わせをします
- インクをスクリーン版に乗せます
- スキージでインクを印刷します。
- 版を取ります