カラーチェッカーの役割
ブツ撮りをすることになったので、だいぶ前に買って引き出しにしまい込んでいたカラーチェッカーを使ってみた。
カラーチェッカーを使うことで、ホワイトバランスや照明の演色性、カメラの特性などをなるべく正確に補正することができます。できるだけ元の被写体の色を正確に再現するために必要なツールです。
X-Rite ColorChecker パスポートの方が使い勝手がいいのですが、手元にあるのはDatacolor SpyderCHECKR 24なのでとりあえずこちらで進めます。カラーチェッカーは1〜2年で買い換える必要があるので、ブツ撮りの機会が増えてきたらパスポートを手に入れよう。
SpyderCHECKR24ソフトウェア
SpyderCHECKR24ソフトウェアをDatacolorのサイトからダウンロードしてインストールします。
Lightroom Classicと連携させるので起動して環境設定を開いたら、外部編集タブの追加外部エディターのプリセットから「SpyderCheckr 編集」を選びます。ファイル形式はお好みで、カラースペースをAdobe RGB(1998)、bit数を16 bit/チャンネルに設定します。
カラーチャートの撮影
ライティングの設定が終わったら、カラーチャートの撮影をします。本番の撮影と同じライティングでカラーチャートの撮影をしましょう。
Lightroom Classicでの露出調整
撮影したRAWデータをLightroom Classicで開きます。現像タブでヒストグラムの基本補正を表示させ、基本補正のホワイトバランス選択ツールを使って左下のホワイトパッチをクリックします。ヒストグラムのRGB値を確認しながら、露光量のスライダーを調整してRGB値が90%程度になるようにします。
ホワイトパッチの調整が終わったら、右下のブラックパッチを同様にホワイトバランス選択ツールを使い、ヒストグラムのRGB値が4%程度になるようにシャドウ側を調整します。
SpyderCheckrアプリでのパッチ測定
露出の調整が済んだら、写真メニューから他のツールで編集のSpyderCheckr.appで編集を選びます。
SpyderCheckrアプリに画像が読み込まれ、パッチを測定する画面が表示されます。
パッチの位置に合わせるようにマーカーのサイズと位置を調整します。
モードは彩度、色測、ポートレートから選択できます。彩度は一般的な画像、色測は製品カラーなどの厳格な色合わせ、ポートレートは肌色を優先してといった目的があるようです。今回のモードは彩度にしました。
Lightroomに保存を選んで、キャリブレーションを保存ボタンをクリックします。
プリセットのファイル名を付けて保存します。
Lightroom Classicで画像にプリセットを適用する
SpyderCheckrアプリで保存したプリセットを読み込むには、Lightroom Classicを再起動します。
再起動したら、本番で撮影した画像を読み込みます。現像画面のプリセットのユーザープリセットにSpyderCheckrで保存したプリセットが読み込まれているので、クリックして適用します。
比較画像
左側がオリジナル画像で、右側がSpyderCheckrで作成したプリセットを当てが画像です。
HSL/カラーパネルを見るとどのように補正されているかを確認することができます。同じライティングでの撮影であれば、複数の画像に一気にプリセットを適用することも可能ですし、プリセットを当ててから好みの色調補正を施すことで時間の短縮にも役立ちます。
今回はLightroom Classicを使いましたが、Photoshopでもプリセットを作成して保存することができますし、動画であればDavinci Resolveと連携させることができます。
私はCapture One派なのですが、工夫をすればSpyder Chkeckrと連携できそうです。そのあたりは、また次の機会に。